組織の先行きに不透明感が漂う中、株式会社神田會の第十一代総裁・渡邉公威は銀座総司令部で陣頭指揮を執り続けている。三期目の指導体制に入ったばかりのいま、総裁はどのような認識で現状を見つめ、いかなる決断を下そうとしているのか。本紙は渡邉総裁に独占インタビューを行い、危機下における統治と指導者の責務について話を聞いた。
――総裁は先日の演説で「崩壊寸前」とまで表現されました。現状をどう見ていますか。
渡邉総裁
現状を飾り立てる必要はない。指導者はまず事実を直視しなければならない。組織というものは、外から見れば巨大で堅固に見える。しかし内部では、わずかな綻びが全体の秩序を揺るがすことがある。
今はまさに、その綻びが露わになった時期だと考えている。
だが、危機とは単なる崩壊の前兆ではない。統治が真価を問われる瞬間でもある。
――危機の時、指導者に最も必要なものは何でしょうか。
渡邉総裁
二つある。
一つは決断の速度。
もう一つは精神の秩序だ。
多くの組織は、危機に直面すると議論ばかり増え、決断が遅れる。だが統治とは本来、最終的な責任を一人が引き受ける制度だ。ゆえに指導者は、時に孤独な判断を下さねばならない。
そしてもう一つ。人は状況よりも、空気によって崩れる。恐怖が蔓延すれば、組織は自壊する。
だからこそ指導者は、精神の秩序を保たねばならない。
――総裁は三期目に入りました。これまでと何が変わりましたか。
渡邉総裁
経験だろう。
初期の指導者は理想で動く。
だが長く統治に関わると、人間と組織の本質が見えてくる。
組織とは制度ではない。人の意志の集合体だ。
制度を整えるだけでは足りない。志を束ねなければならない。
三期目の課題はそこにある。
――最後に、いま組織に必要なものは何でしょう。
渡邉総裁
覚悟だ。
組織の歴史を振り返れば、安定している時期よりも、危機の時代のほうが短い。だがその短い期間に、すべての方向が決まる。
だから私は演説でこう言った。
「我が方面は最早崩壊寸前である。しかし不屈の闘志を以て立ち上がるのだ。」
崩壊を恐れる必要はない。
恐れるべきは、立ち上がる意志を失うことだ。
銀座総司令部の執務室で語られた言葉は、冷静でありながらも強い確信を帯びていた。危機の只中にある組織において、指導者の覚悟がどこまで現実を動かすのか。渡邉体制三期目の真価が、これから試されることになる。

